昨夜Appleのイベントがあったというニュースを見て思い出した。
5年ほど前にスマートウォッチを買った時の話。当時もスマートウォッチと言えば、AppleWatchが多数派。ぼくもスマホはiPhoneだから、普通ならAppleWatchを買うべきかなとは思った。けど、ちょっとへそ曲がりな性格なのと、単純にもうちょい安いのはないかなと思って、色々探していた時に見つけたのが、Nokiaのスマートウォッチだった。
Nokiaはフィンランドが本社の、通信インフラ施設や無線技術などを開発するベンダー。基本はBtoBだが、携帯電話メーカーとしても有名で、一時は世界の携帯シェアの4割くらいを独占していた。が、iPhoneの登場で状況が一変。2014年に携帯事業をマイクロソフトに売却したことで話題になった。
ぼくの世代なら伝説の携帯電話「Nokia 3310」のイメージが強い。当時、ガラケー時代のあの頃、世界で1億台上売り上げたらしいのだ。
※下記は新しいタイプのNokia3310
この「Nokia 3310」を、当時仲が良かったオシャレな友達が持っていたからか、ぼくはなぜか「Nokia」というブランドに憧れがあった。携帯事業からは締め出されたけれど、だからぼくはスマートウォッチはAppleではなく、Nokia製のものを選んだのだ。
実際、今でもすごく気に入っている。けど、今までこれを使っている人を自分以外に見たことがない。やはりスマートウォッチもAppleが多数派なのだ。
購入当時、Nokiaのスマートウォッチがあると知ってから、いろんなレビューを読んで調べた。情報はそれほど多くはなかった。やっぱりAppleのレビューで溢れていた。でも、最終的に4つの理由で購入を決心した。
①個人的に憬れのNokiaブランド
②AppleWatchに比べて価格が安い
③単純にデザインが好き
④睡眠管理ができる
意外に④の理由が大きかった。記憶は定かではないけど、たしか当時はAppleWatchには睡眠管理機能はなかったような気がする。とにかく、ただただ興味本位で睡眠管理めっちゃしたい!ってなった記憶がある。
睡眠管理はなかなか興味深くて、こうやって可視化されると、本当は見なくていけない部分がハッキリと見えてくる。
「あー早く寝ないとなー」とか、
「もっと睡眠時間確保しないとなー」とか、
「眠りの質を高めるにはどうしたらいいのかなー」とか、
睡眠についていろいろ考える様になる。
もちろん、睡眠管理以外にも、歩数や心拍数、消費カロリーなどベタな機能もあるので、軽いランニングの時は結構重宝している。
でも、今回この記事を書くために、Nokiaについて少し調べて、
ショックだった事実が2つあった。
ひとつは、Nokiaのスマートウォッチは今はもう無いということ。
何でも、もともとNokiaのスマートウォッチは、フランスの電子機器メーカーのWithingsを買収して展開していたのだが、買収からたった2年で再びWithingsに売却したらしい。要するに、Nokiaはスマートウォッチ市場でも成功できなかった。Nokiaブランドのスマートウォッチは、2017年初頭~2018年末までの間しか市場に出回ってなかったのだ。ぼくはその間にたまたまこいつに出会ったみたいだ。やっぱり少数派の極みなのだ。
そして、ふたつめは、あの伝説の携帯電話「Nokia 3310」の発売から、実に20年以上の時が流れていたこと。
なるほど、やっぱりだ。気づいてはいたんだ。自分がおじさんになっていることは、当然気づいてはいたんだ。
でも可視化されると、本当は見たくなかったことまで、ハッキリと見えてしまうのが辛くもあるのだ。