「企画書をつくる時って何から手をつけます?」
入社3年目のスタッフがみんなに問いかけた。
ちなみに、パンダくんと呼ばれている。
名字が「半田」だからだ。
劇的に安易だ。
とにかく、企画職の人は結構そういう話題が好き。企画書を作るフローとか、よく使うフォントやカラーがどうだとか、ページのレイアウトや余白はこうあるべきとか、この企画書本を読まないとダメとか、企画職の人は企画書絡みの話題が大好物なのだ。
読めと言われて読んだ企画書本
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最初はヘラヘラ笑いながら、
みんなで和気藹々とあーだこーだ話をしていた。
でも、少しずつ少しずつ場がヒートアップしてきて、
若干喧嘩のような雰囲気になっていった。
炎上のきっかけになったテーマがある。
「下書きはいる?いらない?」
これ、ぼくが若い時は「下書きマスト」が多数派だった気がする。
ぼくも下書きマストで教えられてきた。
まずはノートにページネイションを作って、1ページずつどんな内容を記載するか決めてから、パワポなりイラレなりをいじれと教えられた。
でも、ぼくは性格的に向いていなかったようで、いつしか下書きは作らないようになって、今は「直パワポ派」の筆頭だ。
当然、頭の中に、下書きというか構想は描いている。
要はそれをアウトプットするかしないかの違い。
その場にいた8人は、見事に「マスト派」と「直パワポ派」で半々に分かれた。
下書きマスト派の意見はこうだ。
・頭の中がスッキリと整理できる
・緻密さが増し、企画書のクオリティが高まる
・パワポをいじる時間を最小限に抑えられる
対する直パワポ派の主張はこれ。
・頭の中で考えながら作った方が早い
・企画書のクオリティよりも企画内容に時間をかけるべき
・紙の無駄
どうやら、この「紙の無駄」というキツめのワードが、マスト派の逆鱗に触れたようだ。言葉のチョイスって本当に大事だと思った。
そこから場が荒れ、ただの悪口も飛び交い、私生活を暴露する砲撃と口撃も加わり、
最終的には、「じゃーお前の企画書見せてみろよ!」みたいな流れになった。
なかなか子供っぽい職場だ。
でも、こんな雰囲気も個人的には嫌いじゃない。
本当は場を納めるべき立場にいるのに、
内心ワクワクしながら、むしろ若手を煽っていた。
で、両者の企画書を見比べてみた。
たしかにマスト派が作る企画書のほうが「丁寧」な印象。
でも、だからと言って、受注率が高いかというと、それはそこまで変わらないようだ。
逆に、直パワポ派の企画書作成が「早い」かというと、それもそこまで変わらない。
正直、人それぞれ好きなやり方で良いよね~
と、みんな思っていたけど、ただただこの子供っぽい議論が楽しいし、お互い引くに引けない雰囲気でもあった。
そしたら、結構なベテランが2人、たまたま通りかかった。
意見を求めてみたら、「下書き箇条書き派」「下書き喋る派」という新たな派閥が誕生した。
箇条書きはまだ分かるけど、喋る派?
詳しく聞いてみたら、プレゼン内容を喋りながら企画書を作っていくらしい。
なかなかの難易度だ。さすがベテラン。
さすがに喋る派は真似できそうにないということで、次に企画書を書く時は、みんなそれぞれ「下書き箇条書きを試してみようぜ」ということで、何とかその場は収まった。
でも、密かに「喋る派」にもチャレンジしてみようと思いながら、下書き無しでブログを更新する、そんなよく晴れた休日の朝でした。