2023.08
8月、お盆前。今年の暑さは異常だ。そんなことを思う暇もなく、この夏も大会が目白押しだった。
とある2DAYマッチ。その初日、ぼくは所用があり観戦できなかった。そんな日に限って息子が活躍したらしい。
夜、コーチから配信されたレビューを見ると、2試合目が2対1の逆転勝利と書いてあった。そして、その2得点を決めたのが息子らしいのだ。
「(前週の遠征で思うようにプレイできなかった)リベンジをしているようだった。」試合を観戦した保護者の方がそう言っていた。
これは、観たかった……
なぜぼくが行けない日に……
ぼくは保護者の中でも試合観戦率が高い方で、特に父親の中ではトップクラスだと自負している。そんなぼくが観戦していない日に限って…
ただ、活躍したのは喜ばしい。2対1の逆転勝利の試合で全得点を決める!というのは文句なしの大活躍。実際、その日のチーム内MVPにも選ばれていた。
レビューを読んで気になったことがあった。どうやらその2ゴールがいずれも左足で決めたものらしいのだ。他の子ならいざ知らず、息子にとってこれはニュースだ。彼は不器用の極みで特に左足の不器用さはハンパない。左足一本で世界を獲ったマラドーナかと思うくらい、普段は利き足しか使わない。
不思議に思って本人にそのゴールについて聞いてみたら、試合の数週間前から利き足じゃない方の足を鍛える「じゃない方の足トレーニング」が開始したとのこと。極めてシンプルな性格の息子は、直近で行っている練習メニューに引っ張られる形で、試合でも左足を使ったに違いない。
しかし、ゴールシーンについて詳細を聞いてみたら、左足で決めたことすら覚えていないようだった……この子らしいなと思った……
「ゴールの数よりも、いつ決めるかが大事なんだよ」
最近、彼はそんなことを言う様になった。
チームが苦しい時に奪うゴールは、本当に素晴らしい。
大人になった。
背も伸びている。
サッカーが上達しているかは分からない。
でも、最近ちょっと大人になった。
少しずつ大人になっていく。
そう遠くない将来、このブログのタイトルは「少年サッカー」ではなくなる。
息子の成長を嬉しく思う。
反面、少し寂しくなるのはなぜだろう。
6年間。
息子とチームの成長を観戦し続けているのだ。
あと半年とちょっと。
卒団の時が近づいている。
このチームでプレイする息子を、ほんとはずっと観ていたい。だからか、少し寂しくなるのは。
少年サッカー観戦がいつの間にか日常になっていた。
なにせぼくの試合観戦率は、パパさんの中でもトップクラスなのだ。
まだまだ残暑が厳しいけれど、
明日も照りつける太陽の下で少年サッカーを観戦するつもりだ。
「明日も観に行くから」
そう告げると、
息子はいつものようにスマホを見ながら
「えーーーーガチで?」
と、ちょっとだけ笑った。
明日も大事な場面で決めてほしい。
今度はちゃんとぼくが見ている前で。