2023.03.26
前日の総当たり戦でグループ2位になったため、大会2日目は他グループの2位同士の対戦となった。3チームの総当たりで実質大会4位を争う。とにかく2試合に勝てばいい。この日はそういう1日だった。
とにもかくにもまず気になったのは、グランドぐっちゃぐちゃじゃん!ってこと。朝から結構強めに雨が降っていたからしょうがない。でも、ぼくはサッカー経験者ではないので、この悪天候でも頑なに試合をするというサッカー文化に慣れていない。正直、雨の日はやめとこ……って思ってしまうのだ。
ただ、子どもたちはすごかった。試合前のアップで既にドロドロに汚れていた。むしろ自分たちから率先して水たまりに飛び込んでいるようにも見えた。濡れるとか、ユニフォームが汚れるとか、全然気にしないワイルドなスポーツなのだなーと改めて感心した。
奇跡的にも雨は試合開始前に止んだ。ただグランドの水まりはえぐい。こんな状況で息子がどんなプレイをするのか少し楽しみだった。
1試合目は1-0で勝利した。前半に奪ったゴールを守りきった。後半から出場した息子はコレといった活躍ができていないように思えたが、試合後に話を聞くと、とにかく失点を防ごうとチーム内で話し合っていたとのこと。そういう戦い方もあるよね!とは理解しつつ、それでもお前はもっとゴールを狙えよ!と素人なぼくは心のなかで思った。
そして2試合目。この試合、息子は2ゴールを奪った。個人的には特に1点目に震えた。ゴール前で味方から絶妙のスルーパスを受けて、ディフェンスを2人背負いながら強引にシュート。成長を感じたのはシュートを打つタイミング。ちょっと前ならあんな感じでパスをもらっても焦ってすぐ打ってキーパーに防がれていた気がする。でもこのシーンではほとんどスペースもない状態かつ、ディフェンスにも囲まれている中で、3タッチくらいドリブルを入れてタイミングをずらしてから強烈なシュートを放っていた。
何より一連の動きが速く、そして力強かった。シュートを打ったあと、勢い余って転がり泥だらけになって立ち上がる姿がカッコよかった。お世辞にも巧いとは言えない彼には泥にまみれたゴールがよく似合う。
試合後、息子からゴールシーンについて感想を聞かれた。だからぼくは割りと興奮気味に1点目を褒めた。そしたら、それくらい普通にできるよ。的な乾いたリアクションだった。だいぶイラッとした。いや、感想聞いたのお前じゃん……
とにかく、この日は無事に2勝して16チーム中4位の成績で今年初の大会を終えた。天気が悪かったのと、優勝できなかったのは残念ではあったけど、久しぶりに息子の試合を観ることができてぼくは満足だった。
でも、息子は満足していなかった。帰りの車中、彼は珍しくスマホを開けなかった。優勝できなかった悔しさ、もっとゴールを奪えていたはずの悔しさ、色んな悔しさを早口に吐き出していた。
5試合で4ゴール。
それでも満足しないストライカーな息子。
いよいよ覚醒の刻が近いのではないか。
泥だらけの助手席を掃除しながら、そんな中2なことを思わずにはいられなかった。
ついでに、今度から雨の日は着替えをシッカリ持っていこうと誓った……